Yumiko Sakuma

北西部のアルコール依存症問題について

Yumiko Sakuma
北西部のアルコール依存症問題について

ミズーラに1週間ほど滞在していたコリーがパッキングする間、友人のベン・フェレンズに連絡した。ベンはFairEnds というブランドをやっていて、ミズーラ郊外のファームに住んでいる。

Are you around?

とテキストすると、すぐに電話がかかってきた。「ミズーラに突然現れる友達なんて君くらいのもんだ」。前にもこうやって突然やってきたことがあったのだ。

ランチをしよう、と連れて行かれたのは、ポーボーイ・サンドイッチを出すダイブバーだった。ランチ時間というのにバーはレギュラーらしい年寄りたちで混み合っている。

デッドのTシャツを着たおじいさんがやってきて、頼んでいないのに、壁を埋め尽くモノクロのポートレートについて説明してくれる。この古いバーに来ていた常連たちの写真だという。もうその人たちはこの世にいない。普通のおじさんたちなのにみんな良い表情をしている。この地に居着いたフォトグラファーがMamiyaで撮ったという。

ベンはそしてそのポートレートを本にまとめようとしている。この街の歴史を紙に残したいという気持ちもあるが、アルコール依存症への関心を高めたいのだという。

「この辺りでは実に深刻な問題なんだ。さっきやってきたおじいさんさ、毎日早朝からやってきた人たちに酒をおごっているんだ」

備忘録:アメリカのアルコール依存症はオピオイド危機の影に隠れているが、これ以上無視することはできない(Forbes)