NRAのお家騒動
NRA(全米ライフル協会)でお家騒動が起きている。NRAのリーダーは、ウェイン・ラピエールというおっさんである。この人が団体の長として雇ったオリバー・ノースという保守派の論客が、ラピエールの長期政権の「不適切な財務処理」を暴露してクーデターを起こそうとしたのだが、失敗して、自分が追放されたのである。嫌いな団体の内輪もめはいたっておもろい。
アメリカで、これだけ日常的に銃乱射事件が起きながら、未だに銃規制が進まない理由は、NRAのおかげだということはみなさんご存知だと思う。絶対的な資金力を持ち、共和党やその議員たちに多額の献金をしているNRAは、アメリカでもっとも強大な政治団体だと言われている。だから、どれだけ草の根運動が盛り上がっても、銃規制が進まないのだ、と思ってきた。
ところが、今回の騒動でわかったことには、絶大的な影響力にも陰りがでてきたという。銃を持つ権利だけでなく、保守派のアジェンダ(反中絶、宗教などなど)を推進する手法に会員離れが起きて、寄付も減っているらしい。おまけに今回の暴露によって、ニューヨーク州の司法長官が捜査を開始した。この行方によっては、非営利団体としてのステータスを失う可能性もあるのだという。てか、非営利だったのか。ほんとにざまあみろである。今後が楽しみだ。
Yumiko Sakuma