ファッションはサステイナブルになれるのか
友人でアクティビストのセリーヌが、国連でサステイナブル・ファッションのカンファレンスをやるというので、誇りいっぱいの気持ちで駆けつけた。私が想像していたより大きなカンファレンスで、再生素材の作り手、デザイナー、工場、そしてエシカル・ファッションの伝道師たちが次から次へと壇上で話をする大きなものだった。国際連合経済社会理事会のロンダ・キング代表がスピーチしたのを見て、ああ、そうなのだ、ファッション業界の責任が国際社会で論じられるようになったのだと再認識した。ファッションにおけるサステナビリティは、経済、環境、人権の3つの分野から追求されなければならない。前の二つに対する問題意識がようやく浸透しつつあったとしても、3つめは看過されがちだ。ファッション業界は、そのサプライチェーンに沿って末端の職人まで入れると600万人の労働人口を持つ巨大産業である。そして、その大多数は途上国の工場で働いている。作る人たちと買う人たちの経済格差をどう埋めていけばいいのか、活発な議論が繰り広げられて、あっという間に進行する新連載「Wear Your Value」を書くうえで参考になるポイントが多数あった。Youtubeで全部見られます。
Yumiko Sakuma