スニーカーを燃やすという抗議

スニーカーを燃やすという抗議

バンコクのホテルのベッドで起き抜け、電話でTwitterを開くと、すでに散々リツイートされたコリン・カペルニックをフィーチャーしたナイキのイメージが出てきた。ナイキが#JustDoItの30周年記念に、相変わらずNFLでプレイできないままでいるコリン・カペルニックを選んだことは象徴的だ。さすがナイキ、と思った。が、ハッシュタグをクリックしてみると、賛同する声、勇気を称える声とともに、スニーカーを燃やしたり、靴下のスウォッシュを切ったりする人たちの映像や画像が出てくるではないですか。

日本では馴染みが薄いようだけれど、黒人、そしてマイノリティに対する警察による暴力への抗議として、カペルニックは国歌斉唱時に跪くことを選んだ。この平和的抗議は他の選手、他のチーム、他のスポーツに広がり、大きなインパクトをもたらした。けれどカペルニックはいまだに契約できずにプレイできないでいる。そして、トランプ支持者や白人至上主義者、急進的な愛国主義者たちはこれにエラく怒っている。警察に、マイノリティに対する暴力をやめろと言えばいいのになあ。。

私は、消費者による抗議や、企業をボイコットすることは賛成です。みんなそうやって反対なら買わなければいいし、自分が賛同する企業にお金を遣えばいいと思う。が、今回はこいつらバカかと思ったね、さすがに。だってもう自分がお金を払った商品を破壊しても、ナイキにとっては痛くも痒くもないよ、もう料金は回収してるんだから。しかももちろん、彼らはこういうリスクも当然計算してるでしょう。もちろんそう思ったのは私だけではなくて、それ以上にバカにされる結果になっている。にやにや。

備忘録:カペルニックのソーシャル・メディア抗議がナイキにとって勝利な理由(Vox)