子供のヘイト
朝起きたらTwitterに、MAGA(Make America Great Again=トランプ支持の象徴)のロゴの入った帽子をかぶった白人が、ネイティブ・アメリカンの老人がドラムを叩くすぐ前に立って象徴しているビデオが流れてきた。バックグラウンドにはクソガキどもがぎゃあぎゃあ言う声が聞こえてくる。子供たちの多くがMAGA帽子をかぶっている。こんなひどいことがあっていいのか、どこまでこの国は行くのだろうか、それが最初の感想だった。
たくさんの人がこの映像の中で起きたことに腹を立てたから、この映像はまたたくまに拡散し、子供の何人かが学校の名前の入った服を着ていたことで、この子供たちが通う学校がすぐに特定された。ケンタッキー州のプライベートスクールだった。学校のSNSアカウントから、この子供たちがネイティブ・アメリカンのマーチと同じ日に行われた「プロライフ(中絶反対)」のマーチに参加するためにワシントンDCにいたことがわかった。Twitterではこの学校が「MAGA高校」になった。Wikipediaのページの学校名が「Convington Cathlic White Male Entitlement High School(奢った白人男子学校)」と書き換えられた。ケンタッキー州の政治家たちが声明を出し、学校も説明に追われた。
報道を読むと、学校はこの事件を非難し、子供たちは退学も含む何らかの処分を受ける可能性があることを示唆した。ジャンキーのようにこのニュースを読み漁り、そこまで理解して暗くなった。ざまあみろという気持ちももちろんある。が、このクソガキが退学になって反省するだろうか。こういう子供に必要なのは教育や他人種との触れ合いなのではないだろうか。この子供たちがネイティブ・アメリカンたちを取り囲んだように、インターネットで叩きのめしたら、同じことなのではないだろうか?
ドキュメンタリー作家が、この事件とこの高校がどういう場所なのかを追いつつ、この事件の社会的意味を分析する様子をTwitterで綴っていたのが興味深かった。