栄町市場から。アメリカの移民兵たちのこと。

栄町市場から。アメリカの移民兵たちのこと。

台風12号を避けて早朝の便で那覇へ。今回も宮里綾羽さんとTABのデザイナーの伊東高志くんが付き合ってくれた。奥武島で天ぷらを食べて、栄町市場のブックマーケットをのぞき、前から行きたかったLiquidを訪ね、夜は栄町市場からバーをハシゴして、ヒップホップのライブに行った。ああ楽しかった。

映像作家の山城知佳子さんと知り合って話し込んだ。基地のこと、戦争体験者のこと、言い伝えのこと、今彼女がやろうとしているプロジェクトのことを聞いた。沖縄のヒップホップについても話した。格差の大きいアメリカの、貧困層から出てきたヒップホップの背景が、沖縄のヒップホップのなりたちと重なるのかもね、という話。米軍のリクルート のこと、志願する若者たちの話もした。

アメリカ軍に志願する人には、家族の伝統や義務感から志願する人もいるけれど、学費の支援や安定した福利厚生を求めて志願する貧困層出身者もゴロゴロいる。入隊すれば一生面倒見てくれる、というイメージが強いけれど、近年、退役軍人の貧困問題が深刻になってきた。退役軍人のホームレス人口が増加傾向にあることもたびたび報じられてきた。「自国の兵士にもそんな扱いなの〜」と山城さんはちょっとびっくりしている。

人が兵役に志願する理由はもうひとつあった。移民にとっては、入隊することはアメリカ国籍取得への近道だったのだ。出征して、その貢献が認められ、アメリカ人のステータスを与えられる人が多数いたのだ。トランプ政権は今、そうやって志願した移民兵士たちを静かに退役させているという。結局、国の都合に翻弄されるのは無力な人たちなのだと日々思う。

備忘録:米軍が移民のリクルートを静かに退役させている(TIME)