沖縄らぶ
沖縄のイベントはPloughman’s Bakeryで。屋部龍馬さんという素敵男子が、かつての外人住宅を改造してやっているパンの店には、美しい庭がある。私の沖縄のシスター、宮里綾羽(あやは)とあやはのパートナーの伊東高志くんに相談して、Plougman’sでやるよと言われたとき、どうなるか想像できなかったのだが、到着してみたらいつものカウンターが解体され、ステージができていた。二人が考えたプログラムは、龍馬さんが私にニューヨークのことを質問し、私が沖縄の祭りの音を録ることをライフワークにしている宮里千里さんと一緒に行った旅の話をし、そこから最近、宮里・伊東家が家族旅行で行ったキューバの話をし、そこからカリブの話にいって、スティールパンが好きすぎて本場トリニダード・トバゴのコンテストにも出場したHanashiro Minoruさんの演奏や話を聞くという内容。その間、ずっとDaddy-P さん(BLUE BEAT RECORD)さんと、SHO-TA くん(VINYL MAGIC)が、会話の内容に沿った音楽をかけてくれていた。トークというより、祭りだね、あれは。こんなに楽しい祭りに混ぜてくれてありがとう、という気持ちになった。
私が沖縄に行くと、いつもあやはが何らかの形で人が集まる機会を作ってくれる。だから私はよそ者感をほとんど味わったことがない。そしてそこにはたくさんの子供たちがいる。子供を連れたお母さんたちも話を聞けるように、キッズルームがある。こういうところ、羨ましいといつも思う。
そういえば、あやはと車でウロウロしていたときに、どういう流れだったか忘れたけれど、政治的な意見が違う人との付き合い方の話が出た。沖縄では、政治的な意見の相違と普段の付き合いは別なのだ、とあやはが言った。「沖縄では(意見が違う人と付き合わないというのは)無理だから」。そういえば大好きな栄町市場でも、ときどき基地支持の人の話を聞く。意見を言い合うけれど、感情的な感じにはならない。政治が生活に密着している。これも羨ましいところである。
沖縄からいつも教えられる。沖縄が教えてくれることをテーマに本を書きたいな、いつか。