古い友だち

古い友だち

友達のあっちゃんと会った。あっちゃんはノンフィクション作家の川内有緒さん。高校時代に友達になって、私より1年前にアメリカに渡り、その頃までよく遊んでいたけれど、そのうち連絡が途切れてしまい、「パリでめしを食う」などの作品は知りながら、名前が変わっていたので気が付かず、再会したのは去年のことだった。不思議なことに、お互いいろんな寄り道もして、今、似たような仕事をしている。そして会うと、20年近くの時が過ぎたことが信じられないくらい、あの頃と同じように話ができる。私は短距離走者で、あっちゃんは長距離走者だね、なんて話をしたりして。あっちゃんは、つい先日、開高健ノンフィクション賞を受賞した。誇らしいとはこのことだ。あっちゃん、おめでとう。

夜は人生の先輩たちと世代を超えての楽しい会。なんだかたくさん気づきがあったけれど、ひとつ心に残った名言。「男は初めての女に興奮し、女は知ってる男に興奮する」。暗くて深い川だな、こりゃ。そして、初めて、映画の脚本というものを書いてみたくなった、ということをメモしておこう。

備忘録:開高健ノンフィクション賞に川内有緒さん「空をゆく巨人」